1-1 結局、大学入試にはどんな種類があるの?

一般的な分類

 大学入試は多様化の一途をたどっています。

 現在では、大きく3つに分けて考えることになっています。
 「一般入試」と、それ以外を出身高等学校長の推薦が必要かどうかで分類したものです。
 さらに、「学校推薦型選抜」が2つに分けられます。

  ⑴ 一般選抜
  ⑵ 総合型選抜
  ⑶ 学校推薦型選抜
      公募制推薦
      指定校推薦

  ⑵と⑶の違いを、もう少し詳しく見ましょう。

総合型選抜学校推薦型
(公募制)
学校推薦型
(指定校)
高校からの推薦×
高校での成績
出願条件×
試験形式何でもあり何でもあり形式的な
面接・小論文
合否の判定大学大学実質、高校
専願/併願併願が原則両方あり専願が原則

 このなかで、「学校推薦型選抜(指定校)」がかなり異質なことがわかります。
 「学校推薦型選抜(指定校)」だけ、実質、合否の判定を高校側がやっています。いわゆる「内部進学」もここに含まれます。

実態に即した分類

 だから、むしろ、次のような3つに分けるべきです。

  ⒜ 一般入試=一般選抜
  ⒝ 特別入試=総合型選抜+学校推薦型選抜(公募)
  ⒞ 推薦入試=学校推薦型選抜(指定校)(+内部進学

 ⒜〜⒞は、次のような違いがあります。

一般入試特別入試推薦入試
合否の判定大学大学実質、高校
出願・選抜の時期12月後半〜3月4月〜2月
9月〜12月が中心
〜12月
高校での選抜は〜10月
試験形式ペーパーテスト何でもあり高校での評定
専願/併願併願多くが併願専願が原則

 「AO・推薦入試」といいますが、それがもし「特別入試」+「推薦入試」なら、かなり問題のあることがわかるはずです。
 「推薦入試」は、一般的な大学受験とはいえません。もちろん、利用できるなら、うまく使ってほしい手段ですが、その他の入試形式と同列に語ることはできません。

 「AO・推薦入試が5割を超えた」というフレーズをよく聞きますが、実は、そのほとんどを「推薦入試」が占めていることは知っていましたか?