「一般入試」というのは、文字通り、これまで「一般的」だと思われてきた入試形式です。
1-2〜1-5で「共通テスト」」を解説したので、ここでは「個別試験」について考えていきます。
国公立大学の場合
国公立大学では、共通テストが1次試験、個別試験が2次試験です。
日程:前期/後期、、、中期?
国公立大学の2次試験は、前期日程と後期日程があり(「分離分割方式」と呼ばれる)、さらに、公立大学には、中期日程が認められています。
前期日程は必ずありますが、後期日程や中期日程は大学によります。
特に、中期日程を採用している公立大学はわずかです※。
※ 関東近辺で中期日程を採用しているのは、高崎経済大学経済学部と都留文科大学。
ともに、前期日程より中期日程の方が募集人数の多い、中期日程中心の珍しい大学、学部。
| 国立大学 | 公立大学 | ||
|---|---|---|---|
| 前期日程 | 2/25〜 | ○ | ○ |
| 中期日程 | 3/8〜 | × | △ |
| 後期日程 | 3/12〜 | △ | △ |
| 上の日程を無視した独自日程の大学もあり。 |
国公立大学の出願は、最大3つできるわけです。どの日程も、1月26日〜2月4日に出願します。
前期だけ、後期だけを出願することもできますし、複数の日程を出願するときは、一緒に出願します。
前期日程で合格し入学手続(〜3/15)をした者は、中期日程と後期日程を受験できますが、合格することはできません。
一部の公立大学は、独自日程で2次試験を行います(26年は、国際教養大学/新潟県立大学/芸術⽂化観光専⾨職⼤学/芸術⽂化観光専⾨職⼤学の4つ)。
たとえば、国際教養大学。26年の場合、A日程は2月7日、B日程は2月21日、C日程は3月10日に行われます。
日程をずらすことで、他の国公立大学受験者も受験可能。
しかも、他の国公立大学で入学手続した者も、合格し入学手続できる!
2次試験の形態
国公立大学の2次試験には、さまざまな形態があります。
⑴ なし
⑵ 小論文/実技/面接
⑶ 科目別試験
⑷ 総合問題
国公立大学を志望する場合、合格の難易度とともに重視しなければならないのが、受験に必要な科目と、1次/2次試験の比率です。
具体的な話は《出願編》の方で詳しく説明しますので、ここでは、関東近辺の「2次試験なし」の大学、学部学科を紹介しておきます。
2次試験なし
2次試験が課されないで、共通テストだけで合否が決まるので、共通テスト「命」になります。
【関東近辺の「2次試験なし」国公立大学】
前期日程
埼玉大学理学部物理学科/基礎化学学科
都留文科大学
長野大学※
中期日程
長野県立大学グローバルマネジメント学部グローバルマネジメント学科
長野大学共創情報科学部
後期日程
お茶の水大学理学部数学科/物理学科
埼玉大学教育学部学校教育コース乳幼児教育専修/理学部生体制御学科
※ 「長野大学」は公立大学。
私立大学の場合
個別試験は、日程で分けると、前期日程/中期日程/後期日程、方式で分けると、全学部入試/学部別入試、になります。
日程:前期/後期、、、年内?中期?
私立大学の一般入試の日程は、下図のようになります。
私立大学一般入試日程

年内入試
11月下旬から始まる、ペーパーテスト中心の入試を、一般的に、「年内入試」と呼びます。
文科省の規定では、一般入試は2月1日以降に実施しなければならないので、「年内入試」は、正確には特別入試(総合型選抜か公募制推薦)。だから、建前として、何らかの形の「志望理由書」などを必要とします。
が、実際は、個別試験の結果で合否が決まるので、ここでは一般入試として扱います。

基礎学力テスト型
配点210点中200点が筆記試験。
活動報告書は10点なので、ほぼ合否に影響しない。
試験日は11月23日だが、最終的な入学手続は3月9日までで、他大学を併願できる。
有名なのは、神奈川大学給費生試験と東洋英和女子大学スカラシップ入試です。いずれも、奨学金合格と一般合格を出す制度です。
共通テスト本番前に実戦練習できる、と多くの塾/予備校が煽ったので、合格難度が上がり、もし奨学金合格ができれば、早慶確実、という時期もありました(つまり、奨学金合格者は、実際には入学しない、ということです)。
「年内入試」を入試本番前の実戦練習に使うべきかどうか、は、受験生本人の性格次第です。
「年内入試」の合否は、共通テスト前に出ます。
合格すれば気分よく共通テストに望めるでしょうが、不合格なら、、、というところに、受験生本人の性格がかかわります。
もし、その不合格をしっかり反省して、共通テストに望めるなら、「年内入試」を受験したことはプラスに働くでしょうし、逆に、ずるずる引きずるようなら、マイナスに働くでしょう。
年内 奨学金
前期 医学部 関西
工学部系…複数日程
方式:全学部入試/学部別入試
前期/中期/後期
内容
比率
私立大学
年内/前期/中期/後期…複数日程
全学部/学部別
3月に実施する私大入試(「3月入試」とか「後期試験」といわれる)では、共通テストの得点をそのまま使うところが多い。
3月まで思ったような合格ができていない(でも、浪人したくない)受験生たちの敗者復活戦の意味合いが強いので、高得点争いになりやすい。
ⅲ) 個別入試(前期)の出願のタイミング
個別試験の本番は、1月末から2月中旬です。これを「前期試験」と呼びます。
その出願時期は慎重にすることをお勧めします。
⒝ 最近では、こちらも増えています。
共通テストを利用することはたしかですが、大学独自の試験もあり、正確には個別試験の一種。
立教大学や上智大学のように、英語だけを利用する場合、それ以外の科目は大学独自の試験が課されます。

英語は「外部試験」か「共通テスト」。
それ以外は独自問題。
早稲田大学や青山学院大学のように、複数科目を利用する場合、大学で受験する科目数は少なくなります。総合問題が出題されたり、大学独自の試験があったり、と多様です。

+独自問題のパターン。
一般的に、共通テスト利用入試(⒜)の入学検定料は18000円。個別試験は35000円。
共通テスト併用入試(⒝)は個別試験扱いなので、35000円。
ちなみに、入学検定料は、大学によってさまざま。
定額で受け放題、2学部以降は割安、とか、受験生を呼び込むために各大学が工夫している。

24専修大学
私立大学:個別試験
個別試験は、⒞一つの試験でどこの学部でも受けられる場合と⒟学部ごとに独自の試験を行う場合があります。
⒞ 全学部入試
⒟ 学部別入試
⒞ 「全学部入試」とは、大学単位で行う「共通テスト」のようなものです。一つの試験を受けて、複数の学部・学科を志望できます。
その分、学部別入試より倍率は高くなり、合格の難易度が上がる、といわれています。が、募集人数に対する合格人数も、学部別入試より増えるので、一概にそうとはいえません。
⒟ 「学部別入試」とは、学部ごとに独自の試験を行うものです。
「共通テスト併用入試」のところにも書きましたが、共通テストでの得点が算入される場合もかなり増えています。
大学によると、「スカラシップ入試」とか「奨学生入試」という名前で、授業料の減免を前提とした入試もあります。
実施の時期は大学によって違いますが、一般的には、12月後半か2月初め。
難易度はかなり高く、たとえば、12月末にある東洋英和女子大学「スカラシップ入試」、神奈川大学「給費生試験」は、時期的に、共通テストの予行演習になることもあって、受験人数も多く、スカラシップ/給費生合格すれば早計上智確実といわれるくらいむずかしい。

共通テストの予行演習になるが、合格発表は共通テスト直前。
利用するかどうかは、受験生を選ぶかも。

実質、「全学部入試」。
一つの大学で、全学部入試と学部別入試を両方受ければ、過去問対策など、効率的な準備ができる!
共通テストもうまく利用すれば、一般入試だけで、志望大学の志望学部を何度も受験できる。
ちなみに、大学によっては、受験会場、受験日程が複数ある場合(地方大学に多い)、数日にわたる場合(2月初旬に入試がある大学に多い)もある。
たとえば、関西の有名大学は、軒並み、東京受験ができる。