2-1 進学先は大学だけ?

進学先リスト

 高校からの進学先は、「大学」だけではありません。

 まず、「大学選び」を考える前に確認しておきましょう。

「大学」

大学

 「大学」と正式に名乗れるのは、文部科学省所管の学校だけです。

   4年制大学…いわゆる「大学」はこれ。
   6年制大学…医学部、薬学部は「学士4年」+「修士2年」。
   短期大学…一般的には2年。3年制もある(医療系に多い)。

 「6年制大学」は、後ろの2年が大学院扱いなので、卒業すると、学士ではなく修士になります。
 「短期大学」は、現在、人気がまったくありません。が、医療系、看護系を考えた場合、選択肢として残ります。

大学院

 志望分野によっては、「大学院」まで視野に入れておく必要があります。

 理系分野では、マストとはいいませんが、大学後の主要な候補です。
 文系分野では、特にロースクール(法科大学院)やビジネススクール(MBA大学院)を考えている人にとって、大学選びを慎重にする必要があります。
 もちろん、大学院は、卒業した大学にそのまま行く必要はありません。が、内部進学の方がしやすいことは多いので、可能なら、大学を選ぶ際に考慮に入れましょう。

 極論すれば、、、

 大学は「わからない」ままいくところですが、大学院は「わかった」上でいくところです。
 高校と大学はまったく違う場です。どんなに吟味したつもりでも、その大学が、自分の学びたいことを学べるかどうか、高校生にはわかりません。
 が、大学院は、大学の延長上にありますから、大学生が自分の学びたいことを実際にやっている研究室や指導教授を志望します。

 だから、別の大学の大学院に進学することは普通のことですし、大学受験に失敗しても、大学院で再挑戦できます。

大学校

 「大学校」は、正式な名称ではありません。
 だから、専門学校や企業の訓練学校など、さまざまな学校が「大学校」を勝手に名乗っています。
 ここでは、文科省以外が所管で、かつ、学位が取れる(大卒の資格が取れる)ところを紹介します。全部で7つ、あります。

    防衛大学校…国家公務員として給料が支給される。
    防衛医科大学校…国家公務員として給料が支給される。
    気象大学校…国家公務員として給料が支給される。
    海上保安大学校…国家公務員として給料が支給される。
    国立看護大学校
    水産大学校
    職業能力開発総合大学校

 特に、人気があるのは、防衛大学校と防衛医科大学校。
 入試が秋にあり(防衛大は11月。防衛医大は10月末)、もちろん併願できる(他大学も受験できる)ので、腕試しに受ける受験生が多数います。
 ただ、入学すると、学費が無料なだけでなく、国家公務員として給料が支給されるので、任官辞退したり、早期退職したりすると、償還金を請求されます。防衛医大の卒業生には約5000万円請求された人もいるそうです。

専門職大学

 2019年から始まった、新しい制度です。
 いわば学位が取れる専門学校です。

 専門的な技術を身につけた即戦力を育てる学校として注目されていましたが、今現在、ほとんどの学校が学生集めに苦労しているようです。

 まだ始まったばかりの制度なので、今後どうなるか、わかりませんが、正直言って、現在のところ、あまりお勧めできません。

専門学校

 正確にいえば、専門課程を置く「専修学校」。
 就職に直結する教育が魅力。「大学校」を名乗る学校もあります。

 手に職を付けたい人、早く世の中で出たい人にとって悪い選択肢ではありません。

 大学に通いながら、専門学校に通う、いわゆるダブルスクールもできます。たとえば、簿記の資格を取るために専門学校に行くなど、大学では取りにくい資格を専門学校で、という選択肢は十分にあり、です(そうした資格を取れるコースが用意されている大学もあります)。

その他

女子大学

 短期大学同様、私立の「女子大学」は、一部を除き、現在では人気がありません。

 が、学生に対するサポート、特に就職に関するサポートが手厚く、大学卒業後の就職を念頭に置くなら、女子にとって非常に魅力的な進学先です。女性に特化したサポートであることも忘れてはならないでしょう。

 もう女子ばっかりはイヤ、と思っている女子高生もいるかと思いますが、、、

 「単位互換制度」があるので、他大学の授業を受講し、卒業単位に組み込むことができます。
 たとえば、「f-Campus」。学習院大学・学習院女子大学・日本女子大学・立教大学・早稲田大学、5つの大学が連携した単位互換制度です。

 サークル活動も、インカレ(inter-college)が盛んなので、女子だけというのはあまりありません。

 女子なら、第一志望とはいわないまでも、1つの候補として考える余地は十分にあると思います。

総合大学/単科大学

 さまざまな学部をそろえた「総合大学」がある一方で、一部の学部しかない「単科大学」もあります。

 学部の枠を越えた勉強がしたいなら総合大学です。特に、「一般教養」という大学1〜2年のころに受講する科目は、総合大学の方が明らかにバリエーションに富んでいるでしょう。
 それに、他学部の講義を取りたい、たとえば法学部生が経済学の専門科目を受講したい、というなら、総合大学です。

 一方、専門的な分野の指導に強いのが単科大学です。多くの場合、「〜医科大学」とか「〜工科大学」とか、一部の分野に特化したことが名前に表れています。
 大学の規模が小さいと、教員1人当たりの学生数が少なくなります。より濃い指導を望むなら、単科大学がベターでしょう。

 このどちらを選ぶべきか、は、本人の好みの問題でしかありません。